オフェンス

RPOコンセプトまとめ

バブル、スティック、グランスなどの代表的なRPOコンセプトを、 読みのキーとなるディフェンダーつきで解説。

01バブルRPO BUBBLE RPO

フォーメーション: シングルバック・トリップス

「ボックスの人数」を読み、余らせた守備を突く

インサイド・ゾーンのランに、スロットのバブルスクリーンを組み合わせる。QBはオーバーハング(ボックス外側の守備)の人数を見て、ランかパスかをその場で選ぶ。

5 5 10 15 20 LOS T G C G T DE DT DT DE OLB MLB OLB CB CB S S Y W Z H QB RB リード
アサイメント説明
OLゾーンステップ全員が同じ角度でプレーサイドへステップし、ラン全体の見た目を作る。
RBパス(ハンドオフ)ボックスが軽ければそのままインサイド・ゾーンで前進する。
Hバブルスクリーントリップスの中央から背走しながらボールを受ける。内側のWがオーバーハング、外側のZがCBをブロックし、走路を作る。
Yブロックバックサイドに残り、追いかけてくる守備を止める。
リード: OLBオーバーハングの人数を読む
読みOLBがボックスに残ってHを止められる位置にいなければ、そのままバブルへ投げる。OLBが外へ開いてバブルをケアしていれば、数的に余ったボックスへハンドオフする。
効果的な守備状況スロット側にオーバーハングを1人しか置けない、数的余裕のない守備に有効。
ディフェンスの対抗策オーバーハングを増やして数を合わせる、あるいはCBとオーバーハングでバブルを「クロス」して潰すのが対策になる。

02スティックRPO STICK RPO

フォーメーション: シングルバック・フレックス

LBが広がるか、留まるかでランとクイックゲームを選ぶ

アウトサイド・ゾーンのランに、5ヤードのスティックルートを組み合わせる。QBはプレーサイドのLBが外へ広がるか、内に留まるかを見て判断する。

5 5 10 15 20 LOS T G C G T DE DT DT DE OLB MLB OLB CB CB S S X Y Z H QB RB リード
アサイメント説明
OLリーチブロック外側の肩を狙い、アウトサイド・ゾーンの体を作る。
RBパス(ハンドオフ)LBが外へ広がればそのまま外側のレーンを進む。
Hスティック(5yd)5ヤードで止まり、空いたスペースでボールを受ける。
リード: OLBスティックのケアとラン・フィットのどちらを優先するかを読む
読みOLBがスティックのケアで外・下へ広がれば、空いたボックスへハンドオフする。OLBが内に留まってランに備えれば、その頭上のスティックへ投げる。
効果的な守備状況LBがルートとラン・フィットの両方を1人で担っている、軽いボックスの守備に有効。
ディフェンスの対抗策スティックをカバーする専用のディフェンダーを別に置き、LBはラン・フィットに専念させるのが対策になる。

03スラント・フラットRPO SLANT-FLAT RPO

フォーメーション: シングルバック・フレックス

突っ込んでくる守備の裏へ、クイックスラント

タイトなインサイド・ゾーンのランに、外側WRのクイックスラントを組み合わせる。QBはランサポートに降りてくるセーフティが突っ込むかどうかを見る。

5 5 10 15 20 LOS T G C G T DE DT DT DE OLB MLB OLB CB CB S S H Y Z X QB RB リード
アサイメント説明
OLゾーンステップタイトな角度でステップし、内側のギャップを攻める体を作る。
RBパス(ハンドオフ)セーフティが留まっていれば、軽くなったボックスへ進む。
Xスラント内側へ素早く切り込み、空いたスペースでボールを受ける。
リード: Sランサポートに突っ込むかどうかを読む
読みSがランサポートで前に突っ込めば、その裏に開いたスラントへ投げる。Sがピッチを保って留まれば、軽くなったボックスへハンドオフする。
効果的な守備状況ランを止めるために早く前へ出てくる、アグレッシブなセーフティに有効。
ディフェンスの対抗策セーフティがランサポートに出る前にスラントレーンへの責任を確認してから動く「読んでから反応する」規律が対策になる。

04グランスRPO GLANCE RPO

フォーメーション: シングルバック・フレックス

1人しかいない深いセーフティの裏を取る、一発の選択肢

インサイド・ゾーンのランに、スキニーポスト(グランスルート)を組み合わせる。1セーフティ(1ハイ)の守備で、唯一の深いSがランに反応するかどうかを見る。

5 5 10 15 20 LOS T G C G T DE DT DT DE OLB MLB OLB CB CB S S X H Y Z QB RB リード
アサイメント説明
OLゾーンステップインサイド・ゾーンの体を作り、Sのランキーを誘う。
RBパス(ハンドオフ)Sが深さを保てば、1ハイで軽くなったボックスへ進む。
Zグランス(スキニーポスト)縦に入りながらポストへ切り込み、Sの裏を取る。
リード: S唯一の深いセーフティがランキーに反応するかを読む
読みSがランのキーを見て前に食いつけば、その頭上を越えるグランスへ投げ、大きなゲインを狙う。Sが深さを保てば、1ハイで軽くなったボックスへハンドオフする。
効果的な守備状況1セーフティ(MOFC)の守備で、そのセーフティがランキーに素直に反応するタイプに特に有効。
ディフェンスの対抗策セーフティがランキーだけでなくグランスレーンも同時に警戒する「複数キー」の規律を持たせるのが対策になる。

05ポップパスRPO POP PASS RPO

フォーメーション: シングルバック・フレックス

ラン全体の見た目で、MLBを浮かせて奪う縦のパス

パワーのランアクションに、TEが縦に浮き上がる「ポップパス」を組み合わせる。QBはMLBがランのフィットに入るかどうかを見る。

5 5 10 15 20 LOS T G C G T DE DT DT DE OLB MLB OLB CB CB S S X H Z Y QB RB リード
アサイメント説明
OL・Gプル(パワー)バックサイドGがプルし、力でボックスを攻める体を作る。
RBパス(ハンドオフ)MLBがポップパスをケアすれば、そのままパワーで押す。
Yポップパス(縦)MLBの頭上を素早く越え、ミドルでボールを受ける。
リード: MLBランのフィットに入るかどうかを読む
読みMLBがパワーのフィットへ入ってくれば、その頭上を越える縦のポップパスへ投げる。MLBがポップパスをケアして留まれば、力で押すパワーをそのままハンドオフする。
効果的な守備状況ランのフィットに正直に反応し、素早く前へ出てくるMLBに有効。
ディフェンスの対抗策MLBがフィットに入りながらもポップパスのレーンへ目を残す「スロープレー」の規律が対策になる。

06スティックドローRPO STICK-DRAW RPO

フォーメーション: ショットガン・スプレッド

読みの順番を逆にする、変則型のRPO

通常のRPOとは逆に、まずパスの形(スティック)を見せる。QBはクイックパスドロップを取り、MLBがスティックの下に下がればドロー(ラン)、MLBが前に出てくればスティックへ投げる。

5 5 10 15 20 LOS T G C G T DE DT DT DE OLB MLB OLB CB CB S S X Y Z H QB RB リード
アサイメント説明
OLパスセット→ラン一度パスプロテクションの形を見せてからランブロックに移る。
RBパス(ドロー)MLBがスティックの下へ下がれば、空いた真ん中を進む。
HスティックMLBが前に出てくれば、その裏でボールを受ける。
リード: MLBパスの形を見て下がるかどうかを読む
読みMLBがスティックの下へ下がって(パスに反応して)しまえば、空いた真ん中をドローで突く。MLBが前に出てドローをケアすれば、その裏のスティックへ投げる。読みの順序が通常のRPOと逆になる点が特徴。
効果的な守備状況パスの形を見て素直にドロップ(後退)するLBに有効。
ディフェンスの対抗策LBがパスの形だけで後退せず、ボールが出るまでランとパスの両方に体を残す「キーの遅延」が対策になる。

各図は概念説明用の簡易ダイアグラムである。実際のブロッキングルール・読みのキー・アイミングポイントはチーム/コーチのルールにより異なる。